上級クラス作文2

作文2-1


「日本の教育」
韓国、女性

 私の出身地韓国と日本は同じアジアの国で最も隣接した国である。しかし、両国は経済のみならず文化、歴史的にかなりの違いがある。そのため、来日してから印象に残っていることが多い。その中でも一番印象的なのは、日本の教育である。

 日本は戦後、破壊された経済を短気に驚異的に復帰させることに成功した。この成功の秘密の一つは日本の教育システムだと思っている。みんな平等に教育を受け、日本の発展のためにがんばってきた。しかし、今になって日本の教育システムが議論の種になっている。

 日本の学校ではいじめは深刻な問題である。学校でのいじめはどこの国でも珍しくないが、日本は独特の問題を抱えている。それは、いじめにより子供達が自殺することである。韓国では、いじめから逃げるため、自殺を選ぶ生徒はない。いじめ、自殺という問題は、日本の教育システムと日本の社会が生んだ問題ではないだろうか。つまり、受験重視の教育とあまりコミュニケーションのない親子関係が原因の一つかもしれない。

 もう一つの問題は理由なき投稿拒否である。学校に行きたくても貧困のため、学校に通えない子供達が大勢いる世界の国々を考えてみると、全くの贅沢な問題に見えてしょうがない。
 また、日本の大学における教育は世界的にみると、かなり低いレベルにあると言われている。学生たちは、今まで受験競争で苦しめられたため、大学は四年間のレジャーランドであると考えている人が少なくない。授業に参加しなくても単位をとることができ、誰でも卒業できる。これはまったく韓国と同じであるといえる。

 教育の問題を解決しなければ日本の将来が危うくなっていくと思う。日本の教育の長所であった平等主義はもはや時代遅れだと思う。才能のある学生も他の学生と合わせなければならないのは、理解できない。
国の教育がその国の経済にも直接つながっている。戦後改善された日本の教育によって戦後の日本経済が回復されたと言える。

 しかし、21世紀型の経済には戦後型の教育ではとても対応できない。このままこの問題を放置すれば、世界における日本の地位が低下していくおそれがある。
 教えるだけの教育から考えさせる教育になってほしい。

作文2-2


「私のふるさと」
中国、女性

 私のふるさと、延辺は中国の東北部に位置している都市です。小さな都市とはいえ、国では多少有名です。その理由はいくつかあるが、代表的なものだけ紹介したいと思います。

 まず私が一番誇りに思うのは、サッカーチームです。こう言ったら全国で優勝でもしたかと思いがちですが、そうでもないのです。ただ、全国リーグに参加できる12チームのなかに入っているだけです。でも、誇りに思う特別な思いは、メンバーほとんどが朝鮮族で形成されているからです。中国には55の少数民族があります。その中で自分のチームを組んで全国大会(日本のJリーグに相当)に参加できるのは、延辺チームだけなのです。全国最強の12チームの中で生き残っているだけでも難しいが、それも強豪を脅かす存在なのです。
すごいと思いませんか。

 私の大好きなサッカーなので、つい話題に乗ってしまったが、延辺はそればかりではありません。毎年大勢の観光客が訪れる「長白山」(白頭山とも呼ぶ)も、一つの見所です。長白山から落ちてくる滝を眺めながら階段を上って、上の「天池」と言う所まで着いた時、その景色のすばらしさには「すごい!」という言葉しか出ないほどです。水の色は本当の青色で、向こうの山との調和はまるで絵の具でわざと作り出したようにきれいです。また、下山して下の温泉でゆでた卵を食べたら、もう気分は最高です。こんな感動を味わうために、海外からも客が絶えません。私は長白山を訪れるために、ほぼ一、二年おきに日本から中国へ渡る日本人にも会ったことがあります。その客たちは退職した大学の教授でした。皆さんも時間に余裕があったら、一回行ってみてはいかがでしょう。

 以上は昔から知られていたことだけど、最近国内だけでなく、世界組織の注目も浴びている、通称「黄金三角地帯」も延辺に属している地域です。黄金三角地帯といったら麻薬と何か関係があるのではないかと思うかもしれないが、これは地理的条件が原因で名付けられたものです。具体的に言えば琿春という都市は中国、ロシア、朝鮮三カ国を結ぶ隣接地であることです。だから、近年この地理的に有利な条件を利用して貿易を発展させるために、この地域の開発が始まりました。

 私のふるさとは大都市と比べるとまだまだ豊かだとは言えないが、持っている自然財産、つまり、大自然の美しさ、民族の調和で生み出された独特な文化、地理的条件を利用して、これからの発展を図っています。これからも注目されていくと思います。皆さんも一回行って感じてみたらいかがでしょうか。

作文2-3


「みんなに紹介したい私の国の本」
韓国、女性

 いつかテレビで「韓国と言ったら何を思い出しますか」と言う質問に、ほとんどの人が「焼き肉」「キムチ」などと答えるのを見たことがある。五千年の歴史を持っている韓国のイメージが、たった二つの食べ物に象徴されるのを見て、なんとなく悲しくなった。
本当にそれ以外自慢するものを韓国は持ってないかしらと思いながら、少しでもイメージチェンジに役に立つことを願って、一冊の本を紹介しよう。

 「私の文化遺産踏査記」と言うタイトルのこの本は、韓国のあちこちを著者が直接足で歩きながら自分が見て感じたことを短いエピソード形式で書いたものである。ある地方にどんな時代の文化遺産が残っているか、著者はそこで何を感じたのかを考えながら読むと、読む人もその場所に行きたくなる本である。
 韓国に関心を持っている人だったら、直接その場に行って韓国の文化遺産に接することもいいと思う。私もその本に書かれている場所全部ではないが、何カ所か行ったことがある。そこで知らない人に道をきくため声をかけたり、わざわざゆっくり歩いて行ったりして目的地に到着したら、その本に書いてあった、自分の主人を待っている犬がまだいるのを見て嬉しく思ったことがある。

 きっと著者が感じたことが私が感じたことと同じだろうと思ったら、心が豊かになる気分だった。
そんなに固い文章ではなく、軽いエッセイを読む感じの本なので、一度は読んでみることをお勧めする。そうすると韓国に関して前と違うイメージを持つことができるかも。

作文2-4


「私の第二のふるさと、大連」

 日本の皆様に紹介したい自分の国のことは、数え切れないほど多い。その中で、一番取り上げたいのは大連である。何故かというと大連の近年の成長は中国経済発展の成功の一例として皆に知ってほしい。そして、中国に対してより一層の理解をしてほしい。

 大連は中国の東北部に位置している港の都市である。恵まれたよい天然の地理的条件のおかげで、80年代開放都市として経済が発展し始めた。1994年に私が初めて大連へ行った時、大連はまだ少年だった。大規模な基盤整備が建設中で、市民の資質もそれほど高くなかった。その後、1999年までずっと大連で勉強、仕事をしていたが、この五年間、大連の著しい発展のプロセスを自分の目で見つめて来て、感動、賛嘆、誇りに思う気持ちが心から溢れている。

 経済が発展する一方で、都市の環境建設の成功が最も賛嘆に足る所だと私は思う。緑に囲まれている街、広い芝生、鳩の群れ、絵のように美しい公園。特に特色ある数多い広場は、市民の夜の生活の場所になっている。夜の幕が降りると、華やかな夜景の中で、家族連れ、恋人達、老人も、若者も、子供も、皆が近くの広場に集まって、踊ったり、スポーツしたり、散歩したり、外国語で交流したりして、特有の広場文化が形成された。市民の素質も次第に高まった。
 いつの間にか、外郷人の私は、このような活発で、生き生きとした都市の雰囲気の中に溶け込んで、生命力、向上力が感じられて来た。

 先月、一年ぶりに大連に帰った。飛行機を降りた瞬間、活力、生命力が漂っている空気を身のまわりに感じた。たった一年で、大連はまた大変化を見せてくれた。一年前に比べて、都市の性格はもっと輪郭が明らかになって、「ああ、今の大連は青年期を迎えて来たな」と思われた。大連のような都市は、今の中国で少なくない。だから、生命力、活力、暖かい人情を味わいたければ、大連へ行こう、中国へ行こう。そこで人生の動力と向上力が探せると思う。それにそこの人民の親切、誠実、善良、および人々の頑張る気持ちが、きっとあなたの心を暖かくさせてくれると私は信じている。

作文2-5


「中国の西双版納の抜水節について」
中国、男性

 西双版納は中国の雲南省に位置している景色がいい観光地である。人を魅惑する熱帯森林、植物、自然景観などは、毎年多くの旅人を招いている。環境もそうだが、それよりそこで毎年一回開く祭り「抜水節」がもっと多くの旅人を招いている。「抜水節」の意味は、水を注ぐ祭りだそうだ。だったらこれはいったいなんの祭りだろうか。

 西双版納に住んでいるのは、中国の少数民族だ。もちろん祭りの日になったら、男女たちがきれいな少数民族の衣装を着て、踊りながら祭りを楽しんでいる。話によると、昔、そこの生活習慣が厳しくて、若い男と女が普通に話すことができなかったそうだ。でも話すこともできなかった若い男と女達が祭りの日になったら、相手に自由に自分の愛情を表すことができるのだそうだ。一年も待って、好きな相手がみつかったら、祭りの日、盆に水を入れ、相手の体に注ぐ。もし相手から同じように水を注いでもらうと、それはお互いに好きですよ、の意味になって、二人がデートをするんだそうだ。そして、結婚までいく。
でも、相手に水を注いでも何の反応もなかったら、そこでやめるしかないそうだ。その時は仕方なく他の人に水を注ぐ。ずっと、お互いに好きな人が見つかるまで。

 こんな美しい話の伝わる伝統の祭りだからこそ、毎年人気がある。もちろん旅人も参加してもいいそうだ。旅人もその日、自分の好きな人が見つかったら、一生懸命何回も相手に水を注ぐ。それで相手から水を注いでもらったら、また、一つの美しい話ができる。

 もし、みんなもチャンスがあったら、ぜひこちらに来て楽しんでね!